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知らないとやばい!残クレで車を買ってはいけない理由

用紙に書かれた「残価設定ローン」の文字
雲晴(くもはれ)

残クレって何?まずは基本を押さえよう

「残クレ(残価設定クレジット)」という名前を聞いたことがあるけど、実際にはどんな仕組みなのかよくわからない、という方も多いかもしれません。残クレは一見、お得な支払い方法に見えますが、使い方を間違えると大きなリスクが伴う仕組みでもあるんです。

まずは残クレの基本を押さえておきましょう。残クレは、車を購入する際の支払い方法の一つで、「残価」という考え方がポイントです。たとえば、200万円の車を購入する際、5年後にその車の価値が100万円残っていると見積もる場合、その「残りの価値(残価)」を支払いの一部として後回しにできるんです。要するに、200万円の車を購入するのに、最初の5年間で支払うのは残りの100万円だけ。残りの100万円(残価)は契約終了時に支払うか、車を返却するなどの方法で処理します。

「これってお得じゃない?」と思った方、ちょっと待ってください!残クレには、見逃せない落とし穴やリスクがたくさんあります。この仕組みをしっかり理解していないと、契約終了時に大きな問題に直面することも。これから残クレの危険性について、しっかり見ていきましょう!


残クレのメリット:良い点ももちろんある!

外で車の鍵を渡す女性

まずは、残クレのメリットから簡単に見ていきましょう。残クレを選ぶ人がいるのには理由があります。それは主に以下の3つです。

1. 月々の支払いが軽くなる!

車を購入する際、残クレの一番のメリットは月々の支払いが軽くなることです。通常のローンで購入する場合と比べると、支払う金額がグッと減るため、家計に優しいと感じる方も多いです。たとえば、200万円の車を通常のローンで買う場合、月々の支払いは4万円前後になることが多いですが、残クレならその半分程度、つまり2万円前後で済むこともあります。

支払い方法車の価格支払い期間月々の支払い
通常のローン200万円5年約4万円
残クレ200万円5年約2万円

月々の支払いが軽いと、他の出費にも余裕が生まれるため、家計を助けることができると感じるのは大きなメリットです。

2. 新しい車に乗れるチャンスが多い!

残クレでは、一定の期間(通常は3年から5年)ごとに契約が終了し、そのタイミングで新しい車に乗り換えることが可能です。車を頻繁に乗り換えたい、最新のモデルに常に乗っていたいという方には、残クレはとても便利なシステムです。

3. 残価が保証される安心感

残クレでは、契約時に「残価」が保証されます。つまり、将来の車の価値がある程度確定しているので、売却時に「思ったより安くしか売れない…」という心配が少なくなります。これは、特に将来の不安を軽減したい方にとっては安心材料の一つです。


知らないとヤバい!残クレの3つのリスク

注意マークと危険ライン

さて、残クレのメリットを見たところで、本題の「残クレのリスク」に注目してみましょう。実は、残クレには見逃せない「落とし穴」がたくさんあります。しっかり理解していないと、後々大きな問題に直面することになるかもしれません。

1. 契約終了後にやってくる「残価爆弾」!

残クレの最大のリスクは、契約終了時に訪れる「残価爆弾」です。どういうことかというと、契約が終了した時点で、次の3つの選択肢を取らなければなりません。

  1. 残価を一括で支払って車を自分のものにする
  2. 車を返却する
  3. 新しい車に乗り換えて再び残クレを組む

1. 残価を一括で支払う場合
たとえば、5年後に100万円の残価が設定されていた場合、その100万円を一括で支払うか、さらなるローンを組むことになります。月々の支払いが軽くて楽に感じていたのに、突然「100万円払ってください!」と言われたらどうでしょうか?「急にそんなお金は用意できない!」という方も多いはずです。実際、契約終了時にこの「残価爆弾」に驚く人は少なくありません。

2. 車を返却する場合
「じゃあ車を返しちゃえばいいじゃん!」と思うかもしれませんが、返却にもリスクがあります。車を返す際、走行距離や車の状態が重要になります。契約時に設定された走行距離をオーバーしている場合、超過分に応じたペナルティが発生することがあります。さらには、車にキズやへこみがあった場合も、修理費用を請求される可能性が高いんです。

走行距離超過ペナルティの例

(1キロメートルあたり10円のペナルティが発生する場合)

走行距離超過追加費用(1kmあたり10円)
500km超過5,000円
1,000km超過10,000円
3,000km超過30,000円

「ちょっとくらい走り過ぎても大丈夫でしょ?」と思っても、実際にペナルティを請求されたら結構な負担になりますよね。これが車を返却する際の思わぬ落とし穴です。

3. 新しい車に乗り換える場合
「じゃあ新しい車に乗り換えればいいんじゃない?」と思ったそこのあなた。実はこれもまた落とし穴です。新しい車に乗り換えるということは、新しい残クレ契約を再び組むということ。つまり、ずっと月々の支払いが続くことになります。車を完全に自分のものにすることができず、ローンがずっと続くのは、長期的に見て安定しない状況を生むかもしれません。


2. 思わぬ追加費用が発生するリスク!

残クレのもう一つのリスクは、思わぬ形で発生する追加費用です。残価はあくまで予測であり、実際にその価値が予測通りになるとは限りません。例えば、契約時に「5年後に車の価値は100万円」と見積もられていても、実際にはその価値が大きく下がっていることもあります。もし、予想よりも価値が下がった場合、その差額は自分で負担しなければなりません。

特に、車に傷がついたり、事故を起こした場合は、その価値が大幅に減少することがあります。その結果、残価との差額を負担することになる可能性があるのです。


3. 実は「自分の車じゃない」事実に注意!

残クレを利用している間、車の所有権はあなたにはありません。実際にはディーラーが所有者であり、あなたはその車を「借りている」状態に過ぎません。つまり、車を自由にカスタマイズしたり、誰かに譲ったり、自由に売却したりすることができないんです。お金を払っているにも関わらず、「完全に自分のものではない」というのは、少し不自由に感じることもありますね。


他の選択肢は?残クレ以外の安全な方法

残クレのリスクを理解したところで、「じゃあ残クレを選ばない場合、どんな選択肢があるの?」と疑問に思うかもしれません。ここでは、残クレ以外の方法をご紹介します。

1. 通常のローンでの購入

車を通常のローンで購入する方法もあります。こちらは分割で全額を支払っていくので、最終的には車が完全に自分のものになります。残クレと比べて月々の支払いは少し重くなるかもしれませんが、車を完全に所有できる安心感があります。

2. リースでの利用

リースも残クレに似た部分がありますが、リース契約では月々の支払いにメンテナンスや保険が含まれていることが多いため、追加費用のリスクが少ないのが大きなメリットです。リース期間終了後に車を返却するのが基本ですが、定期的に新しい車に乗り換えたい人にとっては便利な選択肢です。



結論:残クレ以外の支払い方法を考えよう!

残クレは一見お得に見える選択肢ですが、その裏には大きなリスクが潜んでいます。特に、契約終了時に「残価爆弾」が待ち受けていること、思わぬ追加費用が発生する可能性、そして車が完全に自分のものではないという点を理解しておくことが重要です。

短期的なメリットに惹かれて残クレを選ぶのではなく、長期的な計画を立て、慎重に判断しましょう。後悔しない車選びをするために、ライフスタイルに合った最適な方法を見つけてください!

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